GCS
GeeBee R-1はエアレーサー機
GeeBee R-1 Super Sportster
1932年にアメリカのGranville Brothers Aircraft Companyで作られた。
Granville兄弟他数人でこのGeeBeeシリーズ（全部で4機種位あったらしい）を作った。
Granville Brothersの頭文字GとBをとってGeeBee(ジービー）にしたそうだ。
エアーレースで優勝するために速く飛ぶように作られた飛行機なので、
大きなエンジンが載っていてずんぐりした形だが、可愛いスタイルでファンが多い。
エアーレースとは、
スピードを競う飛行機のレースだ。
日本ではなじみがないが、飛行機王国のアメリカでは今でもエアーレースが行われている。
GeeBee R-1のエンジンはPratt&Whitney（プラット アンド ホイットニー）というエンジンを使っている。 出力は535hp（馬力）
GeeBee R-2（クロスカントリーレース用）という機体もある。
R-1とR-2とほとんど同じ形だが、
R-2はクロスカントリーレース用で、
比較的燃費をよくして、燃料をたくさん積んで速く長距離を飛べるのに対し、
R-1はパイロンレース用（同じコースを回るレース）なので、大出力エンジンを載せている。
機体にダイスの絵が描いてあるが、
これはダイスゲームのラッキーナンバーで、
レースに勝つ幸運を呼ぶために描いたそうだ。
なかなか勝負運のよさそうな縁起物の機体だ。
そういえば、なんとなくダルマに似ている。
GeeBee R-1のオリジナル機体は
アメリカのNew England Air Museum（航空博物館）にあるそうだ。
1932年のエアレースでチャンピョンになったパイロットのジミー・ドリトルは、
後に、太平洋戦争でアメリカが初めて日本本土を爆撃したときのパイロットでもある。
当時、世界を代表するレーシングパイロットのひとりだった。
GeeBeeを作ったグランビル・ブラザーズ・エアクラフト社は、
アメリカ、マサチューセッツ、スプリングフィールドに設立された。
グランビル兄弟の長男、ザンフォード・グランビルさんが会社を設立した。
さて、1990年8月の話だが、
ホームページを見たアメリカ人、テッドさんからメールをいただいた。
テッドさんはジービーの大ファンで、デルマー・ベンジャミンさんがGeeBeeR-2のレプリカを作ったときに一緒に仕事をしたそうだ。
そのときにグランビル家の方々と知り合いになった。
グランビル兄弟は他界しておりご存命ではなかったが、一番下の妹さんはマジソンの農場で暮らしていたそうだ。
その後、テッドさんのご紹介でザンフォード・グランビルさんの娘さん（ノーマ・グランビルさん）からメールをいただいた。
彼女、ノーマ・グランビルさんは、コネチカットに住んでいたそうで、
ノーマさんは上にあるRー１のCGイラストを大変気に入ってくれた。
テッドさんに頼まれ彼女にプリントを送ったら、そのお礼のメールを以下の頂いた。
Dear Mr. Akira, The most gorgeous, overwhelmingly beautiful photos arrived
today and I am speechless for grandiose words of thanks. I did print them
from the intent, but they were totally eclipsed by these marvelous photos.
How can I say thank you enough???? Your generosity is greatly appreciated.
Most Sincerely, Norma B. Granville
ノーマさんはプリントをフレームに入れて部屋の壁に飾っているそうだ。
ノーマさんが彼女のいとこ（グランビル兄弟の2番目、トムの娘さん）に絵を見せたところ、いとこも大感激。
下のデータプレートは、
ジービーシリーズのインストルメンタル・パネル（操縦席の計器板）に取り付けられた物のレプリカで、
テッドさんが作った物だ。
アルミ製 厚さ0.9mm 90mm×45mm
裏面は茶色 4角にねじ穴
黒い部分は0.1mm程度凹んでおり、文字の部分が浮き出ている。
エッチング加工で作られているそうで、サイズ、外観はオリジナルと同じ作りだ。
このデータプレートは、ノーマさんにプリントを送ったお礼としてテッドさんから頂いた。
